「1gの原価」があなたのブランドを守る

「お菓子作りは大好きだけど、数字はちょっと苦手……」
そう感じている方は、きっと少なくないと思います。
でも実は、数字を少しだけ意識することで、あなたの利益はしっかり守ることができます。
特に
焼き菓子やボンボンショコラのように、
手間も材料費もかかる仕事をしている方にとって、
「1g単位の原価管理」
は、とても心強い味方になります。
今回は、19年の現場経験の中で続けてきた
**「1円も見逃さない原価の出し方」**を、できるだけ分かりやすくお伝えします。
1. すべての基本は「1g単価」を出すこと
原価管理は、難しいことから始める必要はありません。
まずは、

すべての材料の「1gあたりの値段」を出すこと。
ここからスタートしてみましょう。
【計算式】
購入価格 ÷ 内容量(g)= 1g単価
とてもシンプルです。
【実例】
例えば、チョコレートの場合:
チョコレート:2,910円(1kg)
2,910円 ÷ 1,000g
= 2.91円 / g
この「2.91円」という数字が、
これからの原価計算の土台になります。
最初にやっておきたいこと
例としてボンボンショコラを作る場合
材料はできれば一度まとめて出しておくと安心です。
- チョコレート
- 砂糖
- 生クリーム
- バター
- 小麦粉
- ナッツ
- 転化糖
- 水あめ
- バニラビーンズ
- 塩
最初は少し手間に感じるかもしれませんが、
この「1g単価リスト」が完成すると、後の作業がとても楽になります。
2. 「レシピ原価」に「歩留まり」を加える
1g単価が出たら、次はレシピに当てはめていきます。
ここで意識しておきたいのが:
歩留まり(ぶどまり)
という考え方です。
歩留まりとは?
簡単にいうと:
商品にならなかった分も含めて考える
ということです。
例えば:
- ボウルに少し残った分
- ゴムベラについた分
- 絞り袋の中に残った分
- カット時に出る端の部分
こうした小さなロスは、
どんな現場でも必ず発生します。
これらも含めて計算することで、
より現実に近い原価が見えてきます。
【計算例:ガナッシュ160g】
- チョコ:100g × 2.91円
= 291円 - 生クリーム:50g × 1.2円
= 60円 - 転化糖:10g × 1.5円
= 15円
材料合計:366円
ここにさらに歩留まりを加えていきます。
歩留まりを加えると、より現実に近づく
例えば:
9%ほどロスが出る場合
366円 ÷ 0.9
= 406円
これが、実際にかかっている材料費に近い数字になります。
このひと手間を入れるだけで、
原価の精度はぐっと上がります。
3. 忘れがちな「資材・包装費」
材料費だけを見ていると、
見落としやすいのが資材費です。
実はここが、利益に大きく影響することも少なくありません。
資材の例
- 箱
- リボン
- シール
- ショップカード
- 個包装袋
- 脱酸素剤
- 保冷剤
- 手提げ袋
- 配送ダンボール
これらをすべて足すと、
商品原価の20〜30%ほどになることもあります。
小さな単価ほど大切
例えば:
- シール1枚
- ショップカード1枚
こうした小さな資材も、
1枚あたりの単価を出しておくと安心です。

少しずつでも、
確実に利益を守ることにつながります。

4. 販売価格はどう決める?(技術料の考え方)
よく、
「原価率30%が目安」
と言われます。
これは参考になりますが、
小さなアトリエでは必ずしも当てはまらないこともあります。
技術を売る仕事だから
例えば:
- ボンボンショコラ
- 飴細工
- デコレーションケーキ
こうした商品は、
材料以上に時間と技術がかかります。
そのため、
「技術料をどう考えるか」
が、とても大切になってきます。

考え方のヒント
例えば:
- ロスを少なくする
- まとめて仕入れる
- 作業効率を少しずつ上げる
あるいは:
- 見せ方を工夫する
- ブランドとしての価値を育てる
こうした積み重ねが、
価格に自信を持てるようになる一歩になります。
結論
数字は「自信」に変わる
「この商品は、なぜこの値段なのか」
それを、
自分自身が数字で説明できる状態
これができるようになると、
価格に対する迷いが少しずつ減っていきます。
電卓を叩く時間は、
あなたのこだわりを
長く続けていくための大切な仕込みです。

少しずつで大丈夫!まずは、1つの材料から始めてみてください♪




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